しおやカルタ

2019.06.27

DSC_0128.2
DSC_0061のコピー
DSC_0171のコピー
079A8231
079A8275
079A8269
DSC_0173のコピー

神戸の西の端、海と山が迫る地形に家々がせめぎあうように広がる小さな町、塩屋。日常的な町の様子のみならず、歴史ある名所、すり鉢状の地形、特有の生活文化、個性あふれるお店、人。町を彩るさまざまな風物を描いたあいうえおカルタが完成しました。しおやカルタの五十音の読み札は、6回のワークショップ(2016年〜2018年)を経て町の皆さまとともに考えてきました。暮らしの中のおもしろネタを持ち寄って生まれた多数の言葉の中から、制作チームがさらに厳選し、言葉や音の配置、聞きやすさや読みやすさなどを考慮して完成に到りました。絵札は塩屋在住のおおたけなおこさんに依頼しました。3人の子どもを育てながら、歌って踊って絵本もつくるおおたけさんが、読み札から想像をふくらませて原画をつくり、1枚ずつゴム版を彫って完成した力作です。限定500セットの初版の読み札の印刷は垂水のトランクデザインの活版印刷です。カルタの解説文は、それぞれの読み札のテーマと関係の深い人たちが執筆しました。塩屋にゆかりのある多種多様な45人が絵札と読み札だけでは表現しきれなかった歴史や秘話、塩屋のあるあるエピソードを披露し、解説文がそのまま塩屋についての味わいのあるショートエッセイ集となっています。

これぞメイド・イン・シオヤな逸品に仕上がりました。どうぞ、カルタ遊びを通して塩屋のまちをお楽しみください。

今回のしおやカルタは初回豪華版|限定500セットです。豪華版というのは、読札が活版印刷であったり、絵札もリソグラフで印刷したものに厚紙を貼り合わせて合紙していたりと、手間のかかったものだからです。販売価格は2,000円です。おともだちに、おみやげに、ぜひこの機会にお求めください!

あ 朝が来た 船出の音で 目を覚ます 解説:森本康代(アトリエ ステンドグラス)
い いかなごくぎ煮 発祥の地は ゆずれません 解説:松本幸次郎(元・魚友五代目店主)
う 浦島太郎 乙姫伝説 下畑に 解説:正木真一郎(しもはた伝統文化伝承びと)
え 駅前は 軒先空いたら 駐輪場 解説:島田陽(タトアーキテクツ)
お おとうさん 今日はしおかぜ乗ってきた 解説:原田幸男(塩屋コミュニティーバスを走らせる会)
か 亀だらけ 亀だらけだよ 大池が 解説:鈴木勝(音楽家・家具職人)
き 急な坂 地獄地獄と 元気なばあちゃん 解説:加納千尋(写真家)
く 草野球 昔は二塁 海のなか 解説:尾崎益生(塩屋オールドパワー野球倶楽部部長)
け 源平塚 つわものどもが 夢のあと 解説:サラ・デュルト(シオヤプロジェクト)
こ 子育ては 商店街で 放し飼い 解説:田仲盛秀(田仲豆腐店)
さ 境川 播磨と摂津の 国境 解説:北川保幸(塩屋ふれあいのまちづくり協議会)
し 塩小の 蜂の巣校舎 知ってるかい? 解説:竹島正雄(塩屋小学校校長)
す 須磨過ぎて しまった 快速乗っていた 解説:藤原幸司(4S DESIGN)
せ 瀬戸内海 はるかにかすむ 淡路島 解説:NAOKI(レゲエシンガー)
そ 速報は 号外よりも 貴伝名新聞 解説:澤井まり(三田村管打団?)
た 立ち並ぶ かつての洋館 過ぎし日々 解説:松本徹(テツコの部屋)
ち チューリップ 最後の1個を にらみあい 解説:たけもとすみれ(face to face)
つ 釣れるのは あじキスいわし アオリイカ 解説:高科正信(児童文学作家)
て テクテクと のぼって振り向き 海みえた 解説:阿部海太(絵描き・絵本描き)
と 豆腐屋さん おはようおかえり ありがとう 解説:松田俊宏(ワンダカレー店)
な なんだろう 誰がつくった このオブジェ 解説:櫻井類(絵描き)
に 西向き地蔵 やんだら網で 海の底から 解説:信森徹(旧ジョネス邸を次代に引き継ぐ会)
ぬ ぬすっとは ネコかタヌキか あらいぐま 解説:千阪実木(靴づくり屋 chisaka)
ね 眠りから 覚めて賑わう グッゲンハイム 解説:和久田善彦(編集者)
の 海苔畑 秋から春の 風物詩 解説:大川陽(PIZZA AKIRATSCH)
は 旗振鉢伏鉄拐山 毎日のぼる 健康法 解説:佐川満男(俳優・歌手)
ひ 昼網が 並ぶの待って 魚一へ 解説:和田真也(蘇我氏)
ふ ふとん太鼓 神様座る お座布団 解説:故・赤松一豊(元・八百屋一休店主)
へ 部屋探し 不動産より 立ち話 解説:小山直基(STUDY,DRINK.)
ほ 細い道 傘をさしたら ごっつんこ 解説:おおたけなおこ(看護師・作家)
ま まだかいな 毘沙門堂まで あと三丁 解説:小池照男(映像作家)
み みにとまと カメラ構える 八百屋さん 解説:片岡杏子(フォトグラファー)
む ムカデ蛇 山ぎわ住むなら 覚悟せよ 解説:野中哲士(神戸大学人間発達環境学研究科准教授)
め 目の前に 海広がれば 塩屋駅 解説:松隈章(竹中工務店・聴竹居倶楽部)
も 持つべき友は 漁師の友達 おさかなづくし 解説:山口クミ(acusu)
や 屋根と屋根 肩を寄せ合う 小さな町 解説:川瀬葉月(公務員)
ゆ 悠々と 塩屋谷川 鯉のぼり 解説:西野通広(木版画家)
よ ようけある 何食べよかな 食堂しろちゃん 解説:ASA-CHANG(音楽家)
ら ライオン像 鎮座まします ジェームス山 解説:水島あかね(明石工業高等専門学校 建築学科准教授)
り リズムとダンス 塩屋音頭で サマーナイト 解説:平民金子(ごろごろ、神戸)
る 留守中に 誰がくれたの このワカメ 解説:村井浩輔 (元・高尾小谷自治会長)
れ レッツドリンク イッツティータイム 解説:北川静代(理容キタガワ三代目店主)
ろ ローカル線 海山挟まれ 山陽電車 解説:サニー・ウー(音楽家)
わ ワットイズイット ワォ! ワンダーランド! 解説:森本アリ(旧グッゲンハイム邸)

絵  札|おおたけなおこ
読  札|ワークショップに参加してくださった町の皆様
デザイン|4S DESIGN
編  集|山森彩(ユブネ)
絵札印刷|てつこーぼう(リソグラフ印刷)
読札印刷|TRUNK DESIGN Inc.(活版印刷)
合  紙|(有)グラミックプロセス
活  字|(有)佐々木活字店
製  箱|新栄紙器
企  画|シオヤプロジェクト

発行元 塩屋百景事務局 発行 2019年3月
Tel:078-220-3924 E-mail:info@shiopro.net http://www.shiopro.net
神戸市垂水区塩屋町3-5-17
平成30年度 神戸市・まちの再生・活性化に寄与する文化芸術創造支援助成対象事業