!変更あり!3/12(土) しおやあれやこれや vol.15 「まちと小さな交通」

2022.03.12

諸事情により橋本成仁さんの登壇がキャンセルとなりました。

塩屋といえば、坂!坂!階段と細道。町を縦断する幹線道路「塩屋多井畑線」でさえ幅員4mほどの部分も多い。友人たちは声を揃えて「道が細いから車で塩屋にはいかない」と言う。最近はアップダウンはあるもののコンパクトに歩ける町として子育て世代が増えているという。車の入れない路地の奥に小さな素敵な店がいくつも出来て、「塩屋が盛り上がってるらしい」と雑誌で特集が組まれたりしている。コロナ禍という移動を控える新しい生活の中で人が町にとどまり町が醸され熟成してきたというところでしょうか。町内熟成。恵まれた自然環境と地域資源と「歩く」という生活速度のマッチングなのかもしれない。

その一方で、高低差のあるこの町を選んだ人が歩くのが困難になった時、公共交通が乏しい、緊急車両が入りづらい、など、住み続けるためには解決すべき問題は山積みだ。従来不便とされてきたものが居心地のいいものにも変換される生活サイクルが評価されてきた今、公共交通や緊急車両もニーズに合わせて変化しつつある。塩屋の町にコミュニティバス「しおかぜ」が走り始めて5年になる。2022年1月〜3月、塩屋町8丁目望海台団地ではデマンド型乗合タクシーの試験運行がで行われている。町に合った交通手段を考える時代がやってきている。

小さな規模の公共交通機関、グリーン・スロー・モビリティなど数々の事例や実験について専門家に教えてもらい、町の声を交えて小さな町に合った小さな交通について考える。

[ 3つのトークと7つの町の声 ]

トークゲスト
・コミュニティ交通の現在と未来 井上岳一(日本総合研究所|シニアスペシャリスト)
・生活空間のモビリティを考える 橋本成仁(岡山大学|交通まちづくり学研究室)
・しおかぜに乗ってみた スズキナオ(ライター)

町の声
・望海台の一住人の声 大川孝実(8丁目|40年住んでみたら)
・絵になる交通 高田知紀(5丁目|人と自然の博物館)
・動物交通 信森徹(3丁目|塩屋まちづくり推進会)
・世界の特殊交通 森本アリ(4丁目|シオヤプロジェクト)
・コミュニティバス「しおかぜ」の現在 原田幸男(9丁目|しおかぜを走らせる会)
・塩屋・望海台コミュニティバス「望海(のぞみ)」という実験 神戸市都市局公共交通課
・「しおかぜ」のこれまで「しおかぜ」のこれから 山陽タクシー株式会社

日時:2022年3月12日(土) open 13:00 start 13:30
会場:旧グッゲンハイム邸(JR / 山陽塩屋駅徒歩5分)
神戸市垂水区塩屋町3丁目5-17
料金:500円(定員60名/要予約)
主催:塩屋まちづくり推進会 × シオヤプロジェクト
共催:塩屋音楽会

令和3年度 神戸市・まちの再生・活性化に寄与する文化芸術創造支援助成対象事業

 予約・お問い合わせ:塩屋百景事務局

TEL:078-220-3924 E-mail:info@shiopro.net
※前日までにご予約ください。
※ご参加日、お名前、電話番号、参加人数をご連絡ください。
メールの場合はこちらからの返信をもって予約完了とさせていただきます。

井上岳一(いのうえたけかず)
日本総合研究所 シニアスペシャリスト
林野庁、Cassina IXCをへて、2003年に日本総合研究所に入社。持続可能な地域社会の構築を目指し、古来より受け継がれる伝統文化と最先端のデジタル技術を組み合わせた地域づくりに取り組む。交通は注力テーマの一つで、神戸市北区では自動運転を含むコミュニティ交通の実装に挑戦してきた。著書に『日本列島回復論』(新潮選書)、共著書に『MaaS』『Beyond MaaS』(共に日経BP)等。内閣府規制改革推進会議専門委員。東京藝術大学非常勤講師。

橋本成仁(はしもとせいじ)
岡山大学学術研究院 環境生命科学学域 教授|交通まちづくり学研究室
専門分野は都市交通計画、地区交通計画、公共交通計画。地域で人びとが日常的に使用する生活道路に着目した研究を展開。「車をたくさん通す」交通ではなく、歩行者や車いす、自転車、車両などが互いに配慮し共存しながら、安全で快適に移動できる道路空間のあり方について考えている。博士(工学)、技術士(都市及び地方計画)

スズキナオ
1979年東京生まれ、大阪在住のフリーライター。WEBサイト『デイリーポータルZ』、文芸誌『小説新潮』などを中心に執筆中。著書に『深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』『遅く起きた日曜日にいつもの自分じゃないほうを選ぶ』(スタンド・ブックス)、『関西酒場のろのろ日記』(ele-king books)、『「それから」の大阪』(集英社新書)、『酒ともやしと横になる私』(シカク出版)などがある。