坂のまち7都市と坂の話をしよう
海と山が近く豊かな自然環境を有する神戸はその地形から、天然の良港や高台からの美しい景観を備え、また居住地においても高低差の多いまちである。長所も短所も併せ持つ坂のまちについて、「坂のまち神戸プロジェクト」として、様々なアプローチで議論を深め、取り組みに活かしていく(詳しくはコチラ)。
出演:
常陸野牛久(神戸高低差学会)
角野史和(こと・デザイン)
島田陽(タトアーキテクツ)
原田雄次(原田雄次建築工藝)
豊田雅子(尾道空き家再生プロジェクト)
いしいしんじ(作家)
神戸新聞のぼればクルー(神戸新聞社上田勇紀+辰巳直之)
井上岳一(日本総合研究所チーフスペシャリスト)
井上聖隆(長崎都市・景観研究所)
原田和弘(神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授)
サラ・デュルト(シオヤプロジェクト)
シオヤプロジェクト
小樽市
群馬県(北群馬渋川振興局)
横須賀市
横浜市
真鶴町
神戸市
長崎市
日時:
2024年11月23日(土) ①10:00-11:30 ②13:00-15:30 ③16:00-18:30
2024年11月24日(日) ④10:00-11:30 ⑤13:00-15:00 ⑥16:00-18:00
料金:
参加無料(予約はコチラ)
会場:
海外移住と文化の交流センター 5階ホール(MAPはコチラ)
神戸市中央区山本通3丁目19-8
主催:神戸市
お問い合わせ:坂のまちサミット運営共同事業体
TEL:078-220-3924 E-mail:info@shiopro.net
11月23日(日)
①10:00-11:30(受付9:30-)
坂のまちあるき ①山本通
案内:シオヤプロジェクト
集合場所:海外移住と文化の交流センター 1階ロビー
「異人館通り」とも呼ばれる山本通を少し入ると勾配のある路地に洋館が点在しています。坂と階段の豊かな路地裏を歩くことで、「坂のまち神戸」の歴史の積み重なりの細部をリアルに感じることができます。明治期に外国人たちによってはじめられた山をレクリエーションの場として捉え直す文化の海港都市での発祥の起源を探ります。
②13:00-15:30(受付12:30-)
坂とわがまち
ゲスト:
常陸野牛久(神戸高低差学会)
角野史和(こと・デザイン)
坂を有する7都市が参加!
小樽市/群馬県(北群馬渋川振興局)/横浜市/横須賀市/真鶴町/神戸市/長崎市
山と海に挟まれ平地の少ない日本には坂のまちが多い。10月に開催され神戸市内各所の身近な急勾配のあれこれを語り合ったワークショップを受けて、地形とその成り立ち、斜面都市の住宅地や都市開発の特徴を知ろう。日本各地の坂のまちで暮らしの一部となっている坂や階段のいわれや名前、急勾配を上りきった先には何が見えるのか、自慢の眺望について、坂のあるまち同士のあるあるネタを披露し合います。
③16:30-18:30(受付16:00-)
坂とまちなみ
ゲスト:
島田陽(タトアーキテクツ)
原田雄次(原田雄次建築工藝)
群馬県(北群馬渋川振興局)/横浜市/神戸市
建物のみたすべき条件の一つがバリアーフリーとなって久しい。坂はバリアーとして敬遠されがちな一方、勾配を活かした建築や景観も。南米チリのバルパライソ、長崎、神戸、チャレンジングな高低差を乗り越えるような発想で設計に取り組む建築家に聞く坂建築のあれこれ、坂道や階段のあるダイナミックなまちなみのこれからを考える。平地とは異なり、土木や構造の面で困難を伴うことも多い斜面建築、解決策となる工法や知恵を共有します。
11月24日(日)
④10:00-11:30(受付9:30-)
坂のまちあるき ②諏訪山町・再度筋町
案内:シオヤプロジェクト
集合場所:海外移住と文化の交流センター 1階ロビー
海=南、山=北が同義語である神戸のまち。港〜繁華街〜住宅地から斜面地集落が山に溶け込んでいく(山に入ると、発祥の地ならではの毎日登山や独特の茶屋文化も残る)神戸特有の山麓住宅地探訪。最近人気の山系アウトドアスポーツも含め、斜面都市ならではの坂や階段の楽しみ方、考え方を共有しましょう。
⑤13:00-15:00(受付12:30-)
坂と文化
ゲスト:
いしいしんじ(作家)
豊田雅子(尾道空き家再生プロジェクト)
神戸新聞のぼればクルー(神戸新聞社上田勇紀+辰巳直之)
サラ・デュルト(シオヤプロジェクト)
神戸市
文学や音楽、映画、CM、アニメーションで、坂道はドラマを生む一つの重要な要素であり、舞台装置です。坂道や階段、その先に眺望が開けるという設定は頻繁に目にします。現実世界では敬遠されがちであったりする坂をいかに魅力的で面白いものと捉えるか、坂を文化の中で捉えなおす方々を招き、まちの坂の活かし方について考えます。坂の文化的な側面を近隣に住む人々や観光で訪れる人と共有するための手法等について意見交換します。
⑥16:00-18:00(受付15:30-)
坂とくらし
ゲスト:
井上岳一(日本総合研究所チーフスペシャリスト)
井上聖隆(長崎都市・景観研究所)
原田和弘(神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授)
長崎市/神戸市
坂は人の行動にもダイナミックに働きかけます。見方を変えれば、得られる体験も変わるはず。勾配や段差をポジティブに捉え、高低差を克服する方法を各地の先進事例や独特な生活習慣、次世代交通など、坂と乗り物・坂と健康・坂との付き合い方について考えます。バリアフリーを成し遂げるのが困難な勾配のある地形で何ができるのか。日本各地の斜面都市に共通する高低差を抱えた中での高齢化社会のこれからを話し合います。
常陸野牛久(神戸高低差学会)
神戸生まれ、神戸育ち、神戸在住。2012年に東京スリバチ学会、翌年大阪高低差学会のフィールドワークに初参加。地形歩き団体が神戸に無いからという軽い気持ちで約10年前に神戸高低差学会を立ち上げる。
角野史和(こと・デザイン)
暮らしとともにある建物やまちを愛する散歩活動家・建築士・まちづくりコンサルタント。建築設計、住民主体のまちづくり支援・地域計画・地域振興に携わる。マップ狂が高じて2018年マップライブラリーGNUを開設。
島田陽(タトアーキテクツ)
1972年神戸生。1997年京都市立芸術大学大学院修了後、直ちにタトアーキテクツ設立。著書に『島田陽 住宅/YO SHIMADA HOUSES』『日常の設計の日常』等. 第29回吉岡賞/第1回日本建築設計学会賞大賞/Dezeen Awards2018 House of the Year等受賞。京都市立芸術大学教授。
原田雄次(原田雄次建築工藝)
1986.神戸市生まれ。2011.横浜国立大学大学院工学府建築学専攻(Y-GSA)修了。2012-2017.スミルハン・ラディック(チリ、サンチアゴ)に師事。2017.ephemeral research(チリ-日本)共同設立。2018.原田雄次建築工藝設立。2024-東京藝術大学大学院博士課程後期。
いしいしんじ(作家)
作家。1966年大阪生まれ。京都在住。著作に『ぶらんこ乗り』『トリツカレ男』『悪声』『海と山のピアノ』『息のかたち』など多数。即興小説のライブや、蓄音器でレコードをかける音楽会なども行っている。
豊田雅子(尾道空き家再生プロジェクト)
尾道生まれ。高校卒業後、尾道を離れ大阪に出て、故郷の良さを再認識する。大学卒業後、ツアーコンダクターとして海外を飛び回る。帰郷して結婚後、その経験を生かして尾道らしいまちづくりを提唱する「尾道空き家再生プロジェクト」を発足。
神戸新聞のぼればクルー(神戸新聞社上田勇紀、辰巳直之)
神戸屈指の急坂や急階段を紹介した神戸新聞の人気連載「坂をのぼれば」「階段のぼれば」。2018年の掲載から6年の時を経て、担当記者2人が再びタッグを組み、神戸と坂、階段を巡る魅力や思い出を語ります。
井上岳一(日本総合研究所チーフスペシャリスト)
日本総合研究所チーフスペシャリスト。林野庁、Cassina IXCを経て現職。人口減少の中で持続可能な地域社会をつくることをミッションに研究・実践活動に従事。著書に『日本列島回復論』、共著書に『MaaS』等。内閣府規制改革推進会議専門委員。武蔵野美術大学特別講師・客員研究員。
井上聖隆(長崎都市・景観研究所)
1995年、長崎市生まれ。学部時代にヨーロッパを訪れたことをきっかけに、公共空間の建築デザインに興味を持つようになる。修士課程から長崎大学の建築計画系の研究室に所属し、銭湯に関する研究を行った。また、全国規模の建築コンペでの受賞経験も有している。
原田和弘(神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授)
専門は健康スポーツ論、老年行動学。神戸大学アクティブエイジング研究センター「鶴甲いきいきまちづくりプロジェクト」の一環で、坂道でのウォーキング実践に従事。坂道と高齢期の生活習慣に関する学術論文を発表。
サラ・デュルト(シオヤプロジェクト)
神戸市垂水区塩屋出身。イタリア留学を経て大阪大学大学院修了(西洋美術史)・東京大学大学院修了(文化資源学)。大原美術館学芸員として10年間勤務。シオヤプロジェクト、塩屋研究会、塩屋文学全集編纂員。にわか日本坂文学編纂員。
シオヤプロジェクト
シオヤプロジェクトは、海と山はあるが、特にこれといった観光名所のない塩屋。そんな、「なにもない」と言われがちな小さな町の、特徴や習慣、変なモノ・コトを面白がり、視覚化、文章化、イベント化して面白さを共有する企画集団。
小樽市
国内外から多くの観光客が訪れる観光都市。市街地の一方が日本海に面し、他の三方を山々に囲まれた坂の多いまちである。天然の良港である小樽港があり、気候は北海道にあって寒暖の差が小さい海洋性であるため、住みやすく、四季を通じて豊かな自然を満喫できる。
群馬県(北群馬渋川振興局)
群馬県の北群馬・渋川地域は日本の真ん中に位置し、榛名山、利根川といった豊かな自然にも恵まれている。地域の中心都市・渋川市の名湯「伊香保温泉」は、365段の石段に温泉街が広がる光景で全国的にも知られている。
横須賀市
神奈川県南東部、三浦半島にある横須賀市は黒船が現れた開国の地であり、どぶ板通りなど異国情緒の感じられるまち。東京湾と相模湾の二つの海に面し、さらに坂の多い起伏のある地形であるため、様々な景色を楽しむことができる。
横浜市
開港以来、日本の玄関口として発展。進化しつづける美しい水辺の都市景観と、異文化を受け入れてきた歴史を感じさせる街並み。港から続く坂道だけではなく、郊外の居住空間においても多種多様な坂が存在する。
真鶴町
神奈川県の西の端にある小さな港町、真鶴。誰もがどこか懐かしく、ホッと落ち着きを感じる空間。タイムスリップしてしまったような港町には「背戸道」と呼ばれる坂や路地が張り巡らされ、そこには町の魅力があふれている。
神戸市
雄大な六甲山系の山並み、異国情緒が漂う居留地と賑わいのあるウォーターフロント。神戸は、利便性の高い都市機能と豊かな自然を兼ね備えた多様性のあるまち。異人館街から南に伸びる北野坂をはじめ、居住空間においても意外と坂が多い。
長崎市
数多くの歴史文化遺産や独特の異国情緒を有し、平和の発信などの国際交流の拠点。平和、交流、産業など世界に向けて発信し、「世界のナガサキ」としてキラリと光る存在感のある都市を目指す。平坦地が少ないため、住宅が丘陵をはうような独特な景観を呈する。