








「獅掛」とWEB検索してみた。私たちは例外なく「ししがけ」と呼んでいるが、正しくは「ししかけ」らしい。今は塩屋町9丁目に属する集落の、むかしの呼び名。今でもバス停や公園に冠されているので、塩屋の人たちにその集落の大体の位置は把握されている。
そして獅掛には「塩屋町9丁目市住跡地」という広大な空き地がある。神戸市が所有しており、1.5haもある広大なフェンスに囲まれたこの場所には、元々は平屋の市営住宅が立ち並んでいた。ところが土砂崩れがおき、その後建物を建てるには適さないということで、40年に渡り放置されていた。その場所を、神戸市の呼びかけから「塩屋まちづくり推進会」が神戸市と土地管理協定を結び、5年前より様々な植栽が行われている。
草花ももちろんだが、ブドウをはじめとする果樹、そして芝の専門家が実験的に植え、ケアをし続けた美しい緑地も広がりつつある。興味のある方は毎月第2土曜、第4日曜の午前中に行われている作業日にぜひ参加してほしい。そう、この場所は「SIO9」と呼ばれている。9(キュー)はレスキューのキューでもあり、様々な理由で持ち込まれる植物をこちらに植え替え、育て続けている。とはいえ、作業の大半は草刈りだ。夏の雑草との戦い。助けてー。
前置きが長すぎた。この写真にうつる塩屋のまち越しの海への眺望が素晴らしい階段は、「塩屋町9丁目市住跡地」の真ん中を抜ける、両側をフェンスに挟まれた長い階段だ。この階段と踊り場と、そこに付随する空き地では、「しおや歩き回り音楽会(しおさい)」のステージになったり、深津絵里とリリーフランキーが夫婦を演じる大和ハウスのCM「ここで、一緒に」シリーズのロケ地になったり、映画「フォルトゥナの瞳」で神木隆之介が駆け下りる1シーンになったりと、実は大活躍している隠れた名所だ。
そして、海への眺望に目を奪われがちだけど、個人的にはここから見える西側の斜面地住宅地「望海台団地=塩屋町8丁目」の立体感が圧巻で、いつ見ても楽しい。この坂道で命がけのスケボー大会を見てみたいと夢想する。
ちなみに、少し南に坂を下りると「獅掛公園」がある。斜面に沿った階段で結ばれる段々切りの、まさに塩屋らしいちいさな公園。「日本1000公園」というブログに詳細写真まで載っていて楽しかったので、気になった方は見てみてください
https://nippon1000parks.blogspot.com/2019/03/20561000.html
文・写真:森本アリ(旧グッゲンハイム邸|シオヤプロジェクト|三田村管打団?|音遊びの会)


