塩屋階段12「山陽電鉄塩屋東第一踏切前階段」もしくは「旧グッゲンハイム邸前階段

2026.03.14











「海の見える踏切」としてSNS上でバズったこともある、SNSでは電車越しに海が垣間見える対面の階段の上からのアングル。海は置いておいても、石垣の細工、二股に分かれる小径と旧グッゲンハイム邸へのアプローチ、踏切、手すり、蔦や植栽、案内板と、なかなかにディテールが豊かだ。

階段を抜けた小道の先には「西向き地蔵」があり、毎月1日、11日、23日には朝8時ごろから、チリンチリンという鐘の音と共に地蔵講が始まり、町の女性たちによる般若心経と御詠歌が聞こえてくる。西向き地蔵から海へのびる小道は、旧グッゲンハイム邸に挟まれ緑が溢れ出している。道沿いには山側に2軒の大正時代の洋館。その先に現れる踏切へ飛び込むような急階段(飛び込みません!)。洋館ができる前から里道として存在していただろうこの道は、鉄道や国道が通るより前の昔々には、海へ飛び込むような小径だったろうと思う。
今では、海岸から護岸〜JR線路〜両側に歩道を備えた三車線の国道2号線〜山陽電鉄線路と幾重にも阻まれ、海にはたどり着けない。海はそこに見えているが、すぐに行くことも触ることもできない。この場所からは観賞用になってしまった。

六甲山縦走の起点であり、西向き地蔵、旧大江邸、旧後藤邸、旧グッゲンハイム邸、そして今回紹介する小径と階段と踏切。地域資源に囲まれている。よかったらディティールを楽しみに訪れてください。

文・写真:森本アリ(旧グッゲンハイム邸|シオヤプロジェクト|三田村管打団?|音遊びの会)